★ハチドリ Humming bird
フィールド調査をしていると、しばしば耳元をぶーんといううなるような音とともにハチドリが横切っていきます。宝石のようにきらめくハチドリがホバリングしながら、ヘリコニアという植物の鮮やかな花で蜜を吸っている光景は、絵になります。
ガンボアの町では、しばしば家の軒先にハチドリが蜜を吸えるような小さな装置がぶら下げられていて、ハチドリがホバリングしながら蜜を吸うのが間近で見られます。
ある時、ガンボアの近くにあるパイプライン道路沿いの森で、クモの巣に何かがひっかかってもがいていました。近寄って見ると手のひらにすっぽりと収まるほどの小さなハチドリで、クモの巣からはずしてやると、勢いよく飛んでいきました。
★オオハシ Tucan
オオハシは、その大きなくちばしといい、愛嬌のある大きな目といい、澄んだよく通る声といい、とても魅力的な鳥です。飛んでいるところは、まるで空飛ぶバナナだと言った人がいましたが、本当にその通りです。バロ・コロラド島の中には二種のオオハシがいて、声が違うので姿は見えなくても聞き分けられます。
★キヌバネドリ Trogan
ハチドリやオオハシほど日本で知られてはいませんが、他にも魅力的な鳥はいろいろいます。その一つが、キヌバネドリです。中米には有名なケツァール(カザリキヌバネドリ)という美しい鳥がいますが(パナマでもコスタリカとの国境近くには生息しています)、この鳥の近縁種がバロ・コロラド島の中にも何種かいます。カザリキヌバネドリほどではありませんが、島にいるキヌバネドリも美しくて愛らしい鳥です。メスは目立たない色合いですが、オスは金属光沢のある青や緑の羽毛を持っていて、薄暗い森の中の枝にとまって、ポーポーと不思議な声で鳴きます。口笛で鳴き真似をすると、応えるように鳴き声が返ってくることもあります。
★モトモト Mot mot
森の中で愛嬌のある鳥が、モトモトといわれるハチクイのなかまです。これは、目の回りに黒い隈取りをし、赤褐色の身体にダークグリーンの羽をもつムクドリぐらいの大きさの鳥です。面白いのは、喉元にある黒い小さな点と、ラケット状になった尾羽根で、この尾羽根を時計の振り子のように左右に振って木にとまっている姿は、とてもユーモラスです。
★ペリカン Pellican
日本人にとって、ペリカンの姿を動物園以外で見ることが出きるのは、なかなか驚きです。カリブ海の浜辺の椰子の木の上にとまっていたり、パナマ運河の上を低く一列になって水平に飛んでいたりする姿を見ることができます。
★オウム Parrot
森の中で、けたたましいのは、オウムです。ガンボアのパイプライン道路では、朝8時30分ごろ、オウムの群が木にとまってひとしきり騒いだのち、どこかに飛び去っていくのが、毎朝のように見られました。
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