学会シンポジウム「生徒指導・教育臨床コースを修了して
〜今後のコースに求めるもの〜」

シンポジストの発表(概要)
高芝朋子さん(13期生)
ストレートマスターで臨床心理士の立場から
○はじめに
M1
■研究室 田中雄三先生
■鳴門市1歳半健診(発達検査)
M2
■研究室 山下一夫先生
■修士論文「子ども虐待傾向の現状と課題
 〜母親のサポート及び母親役割意識に関する質問し調査を通して〜」
■鳴門シーガル病院に週1回非常勤 SV森谷寛之先生
SV
■青木真里先生、田中雄三先生、葛西真記子先生
城西病院 沿革
■昭和34年 医療法人睦み会 城西病院設立(40床)現在は316床に
(中略)
■ハッピーガーデン竣工
○城西病院での取り組み(1)
平成8年〜 中長期計画
平成10年 本館竣工
・アメニティ改善
・チーム医療体制の整備
・病院組織運営の整備
・院内LANシステム
 4月 心理検査 依頼書・報告書書式作成
 5月 インテーク
 8月 大規模デイケア
10月 カウンセリング
城西病院での取り組み(2)
平成14年 診療連絡会や院内学会(公開講座への参加)
平成15年 2月 集団精神療法(急性期病棟)
       5月 同(療養病棟)
       8月 SST再開
      11月 心と体の健康教室(地域やご家族と)
平成16年 2月 院内卒酒会(久里浜式認知行動療法)への参画
      11月 アルコール勉強会の実施
平成17年 4月 心理教育
○心理面接件数の変化(棒グラフにて) 
 平成15年に対する16年の外来の顕著な増加
○心理検査件数の変化(折れ線グラフにて)
H10:227 H11:187 H12:212 H13:139 H14:185 H15:215 H16:328
○今後のコースに期待すること
・その場その場で自分が何をなすべきか、何ができるかを
 少し冷静に考える力

・患者との二者関係
・チーム医療の中のメンバーシップ
・心理士自身のケア

・修了生がもう一度入学したくなるようなカリキュラムや実習内容
シンポジスト発表のようす
佐藤正道さん(7期生)
現職教員で生徒指導主事の立場から
・山下一夫先生が修論指導でしたが、倉戸先生、上原先生、氏家先生
 皆さんで、声をかけてくださってご指導をいただきました。
・6期生(と7期生)の時に同窓会が、7期生(8期生)の時に学会が設立さ れたが、その経緯については、篠原さんから
・佐藤のその後の研究については、学会誌を参照下さい。
・生徒指導主事をしたことはありません。以下、プレゼンテーションにそって
・7期生の佐藤です
 「仙台の教頭です」(昨年度のあいさつ)
 「仙台の管理主事です」(今年度のあいさつ)
・結論から
 ひとりだけで抱え込まず、関係する内外の人たちとのかかわりを
 貯金をふやして
 学校での様々なことに対応できる
 学校での様々なことに対応できる修了生に
 修了後も学んだことを土台に、自らの研修を
・生徒指導主事について
 法規上の規定など
・心身ともに健康であること
 児童生徒とのかかわり
 教職員とのやりとり
 外部の人とのやりとり
 様々な対応をしていく上では、心身ともに健康であること
 柔軟性とゆとりと
・学級担任だけではない
 児童生徒とのかかわりは、学級担任が一番であるが、学級担任だけではない
 学級担任、学年から、外部からどんどん生徒指導主事に
 生徒指導主事、ひとりで抱え込まないこと
 学年のスタッフ、生徒指導部会のメンバー、管理職と一緒に
・前任校のSCから
 担任とSCとの連携
 守秘(情報管理)
 会議などでの生徒指導主事の確認
・生徒の居場所と生徒指導主事
 学級、保健室、特別支援学級、カウンセリングルームなど
 生徒それぞれによって異なる居場所
・学級担任、スクールカウンセラー、外部の医師との連携
 生徒指導部会、教育相談部会から校内委員会〜定期的会議、不定期の打ち合わせ
 特別支援コーディネータとしてのかかわり〜人間関係を土台に〜
・力量の向上と研修
 常に研修に努めること
 AD/HD、高機能広汎性発達障害などの状態と実際のかかわり
 ハードな生徒指導、ソフトな生徒指導〜自分の役割〜
 無理をしないこと〜自分の力量は
 代わりはいるのです
黒田登美さん(18期生)
現職教員で臨床心理士の立場から
・特別支援コーディネータ、情報教育の担当
・就学指導調査員の受講
・中学校にはSCが配置されているが、小学校からの相談はしづらい
・敷居が高い印象がある
・教師や保護者を見える形での対応を
・修了後、2年たってカウンセラーに
・学校の空き教室を相談室に
・現職教員で臨床心理士を続けることは難しい
・軽度発達障害の知識が必要であるが、あまり知られていない
・心理的要因、機能的要因
・事件や事故のあったあとの心のケアは臨床心理士に、と報道などでな っているが、実際にその道筋はどのようになっているか?
・資格は必要なのか、更新についてはどうか
・ネットワークづくりが
篠原道佳さん(6期生)
現職教員で管理職の立場から
・鳴門第一高校校長
・初めて赴任して甲子園出場
・6期生として、たまたま管理職になっている
・同窓会と学会の設立の経緯について
・管理職は大変でしょといわれるが、そんなに思っていない
・子どもときちっと分かりあえれば、子どもをしっかりとつかんでいれば
・コースで学んだことが、おなかに入っていて、頭ではなく
・学校で一番いやなことは→生徒が言うには、先生どうしが仲が悪いことだ。家庭で家の人がというのと同じ
・「いいね、いいね」、と言って下さった。
・一枚岩で、チームワークで動いていかないと
・高校での教育改革:ひとりひとりが生き生きと、自分の通っている学校を誇れる学校に
・管理職が旗を振ってではなく、いろんな人と話をし、いろいろなことに気がつく、コミュニケーション
・総合学科で生徒は生き生きと活動している。自分で自分のカリキュラムを考えて、実力がついていないかというとそうではない。自覚してやっているから
・不登校になりそうな生徒も、それぞれの声がけやかかわりで、登校を
・福祉、厚生労働省、文科省との関係がぎくしゃくしている。各省で考えていることが違う。
・特別支援教育のことが気になる。生涯学習との関連
・特別支援教育との関係をどのように整理していくか
指定討論者から
兼松儀郎先生
鳴門教育大学大学院教育臨床講座
・兵庫県の指導主事をしていた
・共通するものは、ネットワークとチームワーク
・大学院の入口と出口
・中学から、高校から、入口での評価が強い傾向がある。進学状況、志願状況は・・
・出口として、一体、何を見つけさせるか。どのように送り出していくか。
・結果責任。1/3が現職。瞬間の評価、一地点ではなく。
・5年先、10年先を見通した出口以降の評価
・例として、コピーをしてください→なぜ、コピーをさせるのか?読んでおきなさいと言うこと
・上司が言っていることを盗み取ること
・どういう人材を育成するか。出口の問題として。
・自分の課題、オリジナリティ
・どのように情報を集めるか。収集、整理の仕方を大学院では学ぶことができる
・知識と知恵としての情報を提供していくことができるか
・教育臨床コースとして、道徳教育を本格化していくか
・生徒指導との連動性
山下一夫先生
鳴門教育大学大学院教育臨床講座
・学会の層の厚さ、広がりがあるな
・高芝さん、人間関係とカリキュラム
・篠原さん、先生どうしが仲良くなければいけない
・さまざまなレベルの人間関係がある
・本講座が一番大事にしてきたこと、「たこつぼ」にならないこと、倉戸先生、上原先生の時から。毎年うまくいっているわけではないが、今後も
・佐藤さんの代わりはいるんです、学会のことを立ち上げからやってきているが、山下がノータッチでもやってくれる、うまく動いている
・学校臨床心理士の集まりも、田中先生、森谷先生、山下から今年度は吉井先生が発表。縦の結びつきと横の結びつき
・黒田さんのカリキュラム、2年間で取るのはむずかしい
・他の大学院と違って、「心」を大事にしてきている。共感性、社会性ということをやってきている
・修了してからの学習を身につける
・一方で、お勉強、知識が足りない。自覚を持ってやること、広いところから、いろいろな観点で。穴埋め問題をやっているが、これも大事
・特別支援教育をどう組み込んでいくのか
・篠原さん(の高校)、総合学科を持っている。それなりのところに。様々な生徒が入ってきている
・150通りの時間割で動く。「産業社会と人間」という週2時間の時間を作っている
・うねりの中で自浄作用がはたらく。どこかの生徒とセットして、不登校生徒が少なくなる
兼松
・総合学科に興味を持っている。どのように生き方を深めていくか。大きな課題の一つ
山下
・教育臨床、おもしろいしたのしい。いろいろな年齢の人がいること
・どのように分配を、棲み分けをしていくのか
・カウンセラー養成講座(上、中、初)を受講。普段、怒っている先生が、カウンセラー?教育相談担当と生徒指導主事を分けていく→SC
兼松
・臨床心理を目指す人が多くなり、、道徳や教育学を目指す人たちが少なくなってきている。このような人たちもフォローを
フロアーから
川瀬(藤原)さん
学部3期、院9期生
・臨床心理士ではなく、教員をめざしていたという時代
・小坂さん(10期生)の頃から、変わってきた
・苦しんでいるところを支えてくださった、仲間のありがたさ
・臨床心理士のトレーニングはほとんどなかった。勉強会ということでありがたかった。
・中にいることでは分からなかった。
・他の院の人たちとも関わっていってほしい
・病院でも、SCとしてのかかわりでも、立場の違う人とのかかわりを
・人間としてのかかわり、立場のぶつかりと、、個人のかかわりは違う
・立場の違う人とのかかわりを大事にしてほしい
末内さん
鳴門教育大学大学院教育臨床講座(9期生)
・その場その場で冷静に考えること(高芝さんの)、双方向の話
・特別支援コーディネータを生徒指導主事がすること(佐藤さんへ)
・臨床心理士を持った教員が、コーディネータをすること、特別支援教育をすること(黒田さんへ)
・バザーやバンドも私もやっていたが、コミュニケーションを通して気づくことが大事。今後もつながっていってほしい(篠原さんへ)
・倉戸先生には、どんな稚拙な言葉でも聞いてくださった
藤枝さん
前鳴門教育大学大学院教育臨床講座
・歴史を大切にしていきたいなと思っている
フロアーのようす

Copyright 2005Naruto Association of school Guidance and Counseling:Last Updated 2005.08.27